教育学

  • 生:LG1e206
  • 食:FG1e206
  • 幼:CG1E106
担当教員 入学年度
井上 薫(イノウエ カオリ) 2024年度
授業形態・単位等 学科・学年・開講時期等
共通教養/講義/2単位 全学科/1年/後期/開放
担当教員 井上 薫(イノウエ カオリ)
入学年度 2024年度
授業形態・単位等 共通教養/講義/2単位
学科・学年・開講時期等 全学科/1年/後期/開放

授業の概要(目的と目標)

教育とは相手との相互関係によって、自分が変わり、自分を作り、自分が作られていくことと広義で考える。特に、「学校へ行くこと」をキーワードとしながら、次のことを考えたい。
1.「教育とは何か」について考える。
2.現代教育で問われている諸問題への関心を拡げる。
3.他者理解のための視野を拡げる。
4.異文化、多文化、多様な価値を知り、尊重できるようになる。

学生の到達目標

1.複数の教育観の存在と特徴を説明できる。
2.教える、学ぶ意味を説明できる。
3.就学の意味とその歴史的変遷を説明できる。
4.自己の意見を客観化し、他者理解の視点を含めて意見を記述できる。
5.教育問題の構造と問題点を説明できる。

学位授与の方針(DP)との関連 生:1 食:3 幼:1 3

授業計画

以下は「講義」を基本とするが、*の回で意見論述(自由記述)の時間をとる。
また、「学校に行くこと」(以下★)をキーワードとし、字数制限のため、★で示す。
1.教育の影響力・「教育」とは1 ~*情報による見え方の違い
2.教育の影響力・「教育」とは2 ~ 教育による情報操作
3.「学校に行くこと」(以下★)が当たり前になるまで ~低就学率とその要因
4.★が当たり前になるまで2 ~近代日本国民教育の成立
5.★が当たり前になったために起きたこと1 ~戦前の教育統制
6.★が当たり前になったために起きたこと2a ~不登校の現状と問題
7.★が当たり前になったために起きたこと2b ~不登校対策の変遷と課題
8.★が当たり前になったために起きたこと3a ~いじめの現状と特徴
9.★が当たり前になったために起きたこと3b ~*いじめの構造、捉え方
10.「教育」とは何か1 ~個人をどう見るか:「子ども観」の違いと教育方法
11.「教育」とは何か2 ~集団・環境と人間形成
12.「教育」とは何か3 ~連続と非連続、*「教える」を考える
13.★が当たり前とされなかった人たち1 ~視覚障がい児者と点字(AL)
14.★が当たり前とされなかった人たち2 ~インテグレーション、インクルージョン
15.現代教育の課題 ~理想の教育を語る。グループワーク※(AL)

事前・事後学習

・いくつかの考え方を示し、各自がどの考え方を身近に感じたり、違和感を感じたりするかを自由に記述してもらう回があります(3回を想定)。配付した資料には、よく目を通してください。
・また、最終的に理想の教育について、グループで語り合う機会をもつので、どうありたいか、どうかかわりたいかを考え、関係資料を集めておこう。
※感染症対策等で話し合いが難しい場合、書面での意見交換も想定。

標準時間は60時間

評価の方法・観点

1.テーマに対する各自の見解が示されているかを小レポート(*)により評価する。30%
2.最終回、グループごとに、各自が理想の教育を語り、それをまとめて発表する。20%
3.基本事項の理解について、レポートで評価する。50%

 

教科書 なし。必要な資料を配付。(要整理)
参考書 『<問い>としての教育学』沼田裕之・増淵幸男(福村出版)、『友だち地獄』土井隆義(ちくま新書)、『点字民報』(墨字版)等
試験結果のフィードバック 授業時間外に個別に採点済みの答案を返却し、必要な説明・補足を行う。
アクティブ・ラーニング要素を含む授業の開講 人は、様々な経験を取り込んで成長していきます。また、教育機関では伝える情報が一定の方向を持っていて、その影響は強いでしょう。とはいえ、人は同じ物事を見聞きしても、様々な捉え方ができ、影響のされ方も異なります。
終盤では、日頃見たり使っているもので、何らかの支援を必要としている人にとって、もっと別な工夫がされたら良いと感じたもの、場所、内容の調査と発表をしてもらう予定です。(報告と意見交換は、14または15回目)
双方向型授業の開講 終盤に予定している各自の調査報告について意見交換を行う。